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とある一日
ジリリリリーン!
目覚まし時計の音で、目が覚める。
「むにゃ?」
目覚まし時計のスイッチを押して、スイッチを切る。
よし、これで私の眠りを妨げるものはなくなった。
星柄の布団に潜り込み、二度寝に入る。
……。
ハッ!!
しまった、二度寝をしていた。
ん?
まだ七時じゃないか。
もっと寝よう。
……。
ハッ!!!
しまった、三度寝をしていた。
ん?
!!!
もう十二時じゃないか!
あわててTシャツとズボンを着、下に降りていく。
あっ、ひげをそるのを忘れてた!
まあ、いいか。
「国王様……いいかげん、その庶民的な服装はやめてください。」
大臣があきれている。
ふん!
「ご家族の皆様は、もう朝食を済ませてしまわれましたよ。昼食に用意しておりますのは、パンプキンパイ、鶏肉のスープ、フレンチトースト……。」
「だめだ、だめだ!!昼ごはんといえば、トーストとミルク!ちなみに朝ご飯はご飯とみそ汁と卵焼き!これはお決まりなんだ!パンプキンパイなんかつくらなくていい!!」
「国王様……いいかげん、その庶民的な料理のこだわりをやめてください。」
大臣が呆れている。
ふん!
お昼ご飯を済ませて、自分の部屋へ。
「こっ、国王様!?何をされるつもりですか!」
「昼寝だ。」
「国王様……いいかげん、その庶民的な習慣をやめてください。」
大臣があきれている。
ふん!
「今日は、隣の国の大臣と会う約束です。」
「そうか、すぐ行こう。軽自動車はあるか?」
「国王様……いいかげん、その庶民的な乗り物を運転するのをやめてください。」
大臣があきれている。
ふん!
ソファーに寝転がってふて寝をしていると、あきれた大臣の声が降ってきた。
「国王様……いいかげ……。」
そこで枕を頭からかぶり、大臣の声をシャットアウトした。
「国……かげ……。」
ところどころ聞こえるが、構うものか。
そして私は、そのまま四度寝(昼寝)に突入した。
……。
ハッ!
また寝てしまった。
時計を見ると、すでに午後七時。
なんだ、よい子のみんなが寝る時間じゃないか。
よい大人の私も、寝ることにしよう。
お休みなさーい。
こうして、庶民的な王様の一日は終わりを告げた。
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