鏡面回廊

とある、薄曇りの土曜のこと。

雑貨屋さんの店先で、彼女が目に留めていたのは…ピンク色の、愛らしいコンパクト。

私は…ふと、思いついて、それを彼女へと、買ってあげることに。

彼女はやはり…それを、とても気に入ったようで。

それを覗きこんでは…にこにこと、微笑んで。

ときには、喋りかけたり…楽しげに、笑い声を上げたり…。