48人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねぇ、カバネさん、縛っていいですか?」
俺の前に立ったヤシンは、ロープを手にそんな事を言い出した。
ソファでくつろいでいた俺は、ソファから滑り落ちて、大きな音を立てて床に転がった。
「ししし縛るって、な、なななんでっ?!」
「なんでって、そういうプレイをしたいと思ったからです。だから、服を全部脱いで下さい」
ヤシンは顔色ひとつ変えずに、床に転がる俺を軽々と姫抱っこした。
「なっ、なな…なにする気だっ」
「ベッドまで運びます。そこで縛って、その後にたっぷりと可愛がってあげようと思いまして…」
「やっ、やだーっ!そそそそんな変態っぽい事いやだぁっ」
俺は出来る限り暴れてみたが、ヤシンの腕のからは逃れることが出来ず、そのままベッドまで運ばれてしまった。
「さぁ、服を全部脱いで下さい」
「い、嫌だ。こ、こんな明るいところで…は、恥ずかしいじゃないか」
俺は自分の体を抱きしめて、絶対嫌だと首を振った。
「全く、僕に脱がして欲しいなら、そう言って下さい」
悪魔のような笑みを浮かべて、ヤシンは俺の服に手を掛けた。
「ちっ、ちがっ…やっ、脱がすなっ」
必死に抵抗したけれど、こういう時のヤシンの力は、想像も出来ないくらい強くて、俺はあっという間に全ての衣服を、剥ぎ取られてしまった。
「カバネさん、そこに正座して」
なんだか逆らえず、言われるままに俺はベッドの上で正座した。
俺、なんでこんなに、いつもヤシンの言う通りにしてしまうのか…。ううっ、あの悪魔のような、意地の悪い笑みを見ると、どうしても抗えない…。
これって俺が、前にヤシンに言われたようにドMだから?!俺はヤシンにいじめられたがってるのか?!
でも……ヤシンにされるのは、どんな事でも…その、き、気持ちいい…と思ってる自分もいて。
悶々と考え込んでいる間に、ヤシンは本を片手に俺の体に着々とロープを巻き付けていた。手首と足首を縛られ、腕のない左側は、上半身と足首を繋ぐように縛られ、俺の上半身は大きく後ろに反り返った体勢になった。
「カバネさん、苦しくないですか?」
「大丈夫だけど……なんか、これ…恥ずかしい、よ」
反り返った上半身にも、胸の突起の下の辺りにロープ巻かれているし、足も広げられているし、それに…中心のそれにも巻き付けられているし、ま、股の間にもロープが通されていて、少しでも動くと…あ、あの場所がロープで擦れるし……。
「とてもエロくて、想像以上です。ねぇカバネさん、縛られて興奮とかしてます?感度が上がっているか、今から調べていいですよね?」
「やっ、ヤダっ…触っちゃだめ……アッ」
ヤシンに触られまいと、体を捩ったら、胸の突起がロープで擦れて、股の間のロープで下の口が擦れて、俺は体を震わせた。
…震わせると、さらにロープで擦れて快楽が走り、俺はヤシンにまだ何もされていないのに、甘い悲鳴を漏らしてしまった。
「僕まだ何もしてないのに、乳首、もう勃ってきましたね。かわいいなぁ」
目を細めて笑いながら、ヤシンは胸の突起を、両方指で突っついた。
「アァんっ…ダメ、あんっ、あ、はぁんッ…」
「突っついてるだけなのに、そんなに気持ちいいですか?」
「ヤァン、だって…ロープで擦れて、アァッ…ダメぇ…アッ、し、締め付けられ…」
気持ち良くて、それが反応し始めた途端、巻き付けられているロープで、キュッと締め付けられた。
「程良い締め付けでしょう?それと、下の口も動くとロープで擦れて、気持ちいいでしょう?」
「あっ、あっ…おか、おかしくなっちゃうぅ…あぁぁん」
動く程、感じる程、ロープが更に快楽を与えてきて、気持ち良くて頭がぼーっとしてきて、もっと気持ち良くして欲しいとか……とんでもないことを考えてしまってる。
俺、この後どうなってしまうんだろう…
「カバネさん、ココ、突っつくだけじゃ足りないでしょう?どこをどうして欲しいか言えば、もっと気持ち良くしてあげますよ?」
耳元でヤシンが悪魔の囁きをしてくる…
「あ、んッ…つ、摘んでほし、い」
「どこを?」
「……やだ、恥ずかしい…い、言いたくない」
「じゃあ、してあげません」
俺の目から涙がこぼれ落ちた。
僅かな屈辱と、耐え難い快楽と、恥ずかしさと、そんなものが綯い交ぜになった涙が。
「ど…して、こんな、こと…する?恥ずかしい、こと…言わせる?」
「この前言ったでしょう?これからもカバネさんの体に、僕を刻み込むって。僕以外には感じない体にするって、僕なしでは生きていけないようにするって」
「アァんっ…お、れ…もう、十分、ヤシンなしじゃ……生きていけ、ない…よ」
俺が正直な気持ちを口に出すと、ヤシンは嬉しそうに笑ったけど、
「嬉しいですけど、まだまだ調教は必要です。さあ、どこをどうして欲しいか、言ってください」
そう言って、楽しそうに胸の突起をツンツンと突っついた。
「アァッ、やぁぁんっ……ち、乳首、摘んで…ほしっ…」
「いい子ですね、カバネ…」
ヤシンは耳元で囁いて、突っついていたそこを摘んで、きつく捻り上げた。
「あぁぁんっ、ア、あんっ」
「気持ちいいんですか?」
聞かれて俺は『気持ちいい』と言ってしまいそうになり、それほど自分がヤシンにされている事が、気持ちいいと感じていると気付き、恥ずかしくなって顔が一気に赤くなった。
でも、気持ちいいのは事実だったので、ヤシンから目を逸らしてしまったけど、コクコクと頷いた。
「…かわいいけど、今日はそれじゃあ許しませんよ?ほら、僕の目をちゃんと見て、口に出して僕に教えて?出来ますよね、カバネ」
ヤシンはそう言って、胸の突起を摘むのをやめてしまった。
「あっ…や、やめないで……き、気持ち…いい、から…もっと、して」
俺はまた涙を零しながら、ヤシンの目を見てお願いした。
「カバネはエロくて、いい子だから、こっちも触ってあげますね」
満足そうな表情で、ヤシンは右の胸の突起を摘みながら、反り返ったそれを掴んでその先を指の腹で擦った。
「あぁぁっ!ダメぇっ、そこ擦っちゃダメっ、でるっ…出ちゃうっ」
「いっぱい出ましたね。今、舐めて綺麗にしてあげますね」
「やっ、舐めちゃイヤっ…いま、出したばっかりだからっ、舐めちゃダメぇっ…あッ、やぁぁんっ」
ヤシンの舌は、敏感なそれの先をねっとりと舐め回し、その甘い刺激に体を捩ったり、震わせたりすると、胸の先や下の口でロープが擦れ、出したばかりなのに、俺の中心はすぐに硬くなり始めた。
どうしよう…敏感で弱い所を全て弄られて、耐えられない程に……気持ち…いい。縛られて、こんな姿にさせられて、こんな事されて、気持ちいいなんて…俺、凄く変態じゃないか!
それに、本当ならやめて欲しいと思わないといけないのに、さっきから、もっとして欲しいと思ってるし。
ロープで擦れるだけでなく、ヤシンの指が…ヤシンが…欲しいと下半身が疼いている。腰が自然とヤシンを求めて揺れてしまう…。
それに気付いたのか、ヤシンは俺のそれを咥えて、きつく吸い上げた。
「はぁんッ、や、だ…また出ちゃう…あぁぁっ」
叫んで俺は大きく体を震わせて、ヤシンは口の中に溢れたそれを、いつものように飲み干して、口の端を拭った。
「こんなにいっぱい出して、いやらしいですね、カバネは。でも、もっと乱れさせてあげますからね」
そう言ってヤシンは、楽しそうに、俺の股の間にロープだけを外して、ロープで擦れていたそこを撫で上げた。
「アァっ…あんっ」
「凄いな。ココ、いつもよりトロトロですよ」
少し乱暴にそこに指を出し入れして、さらに指を1本増やして、わざと音を立てて動かした。
「アァァン…やだやだッ…そんなにいっぱい指入れないで…やぁ、んっ」
「やだ?でも、2本じゃ物足りなそうでしたよ?それに、もう1本いけそう…」
口の端を吊り上げて、ヤシンは躊躇せずにもう1本指を入れた。
「増やすな、バカァっ…ア、あんっ、それやだぁ…はァァんッ」
頭もだけど、体も止めどなく快楽を与えられて、もう自分の体じゃないみたいで…とにかく気持ち良くて、でもこんなに耐え難いほど気持ちいいのに、もっと良くして欲しくて。
俺、ヤシンにされるほど、快楽に囚われて溺れていっている気がする。
「カバネ、こっちも反り返って泣き出しそうだから、触ってあげますね」
俺の耳にわざと息が吹き掛かるように囁いて、ヤシンは反り返らせたそれを掴んで、ゆっくりと扱いた。
「あぁーっ、そ、それ…らめっ…らめだってば……アーッ、あぁぁっ、やだ、出る、出ちゃうっ」
それを扱くヤシンの手の動きが早くなり、入れられた4本の指も、奥の弱い所を激しく擦り上げ、最後はそれの先を強く乱暴に擦られて、俺は派手に撒き散らした。
「こんなに汚して、悪い子ですね。それにしても、すっかりこの前後同時にされるのに弱くなりましたよね」
手についたものを舐めながら、ヤシンは不敵な笑みを浮かべて、そこから指を抜いた。
「はぅっ…」
やだ、まだ抜いちゃ嫌だ。
もっと指で乱して欲しい。いや、指じゃなくてヤシンので深く突かれたい。
って!!俺、今、何考えてた!?
「カバネ、ロープ解いてあげますね。だけどその代わり…」
ロープを解きながら、ヤシンは俺の耳に口を近づけて
「僕ので突いて欲しい所を、分かるように僕に見せて?出来ますよね?」
そう言って、俺の額や目の下に、優しいキスの雨を降らせた。
わ、分かるように見せてって…そそそそそれって、足を開いて腰を浮かせて、隠されたそこをヤシンに見せろって事?!
「ロープ解けましたよ」
ヤシンは目を細め、意地の悪い笑みを浮かべていた。
やらないで許してくれるはずがない。それに多分、やらないと突いて貰えない。
俺は仰向けに寝た状態で、膝を立てて、恥ずかしさで足を震わせながら、おずおずと足を広げた。そして、そこが見えるように、少し腰を浮かせた。
「ヤ、ヤシン…ここここれで、いい…?」
「良く見えませんよ、カバネ。きちんと指で押し広げて見せてくれないと。それと、ちゃんと僕ので奥を突いて欲しいって言わないと」
「そ、そんな…」
恥ずかしくて、また涙が出てきたけど、俺は震える手を股間へ伸ばし、ヒクつくそこを指で押し広げた。
「…こ、ここの奥を……ヤシン、ので……つ、突いて、く、くだ…さい」
耳まで真っ赤になって顔が熱い。恥ずかしくて恥ずかしくて、涙が止まらない。だけど、ヤシンが欲しくて我慢できない。
「…エロいなぁ、カバネ…僕めちゃくちゃ興奮しちゃいました。我慢出来ないから、少し乱暴になるかもですが、許してくださいね」
俺の腰を掴み、ヤシンにしては荒々しく俺の体を引き寄せて、かなり興奮していたそれを俺の中に、根元まで深く突き立てた。
痺れるような、甘く激しい感覚が体に走った。
「アアァァッ、あっ、あッ…そんな、乱暴に…しないでぇっ」
「…でもカバネ、ココを突かれるの、好きですよね?」
「やぁぁんっ…そこ、弱いか、らぁ…あァンッ、あぁ…おかしくなっちゃうよぉ」
気持ちいいけれど、耐えられずに逃げたいような、もっと欲しいような相反する気持ちに戸惑いながらも、求めるように腰を自ら揺らしてしまった。
もう頭の芯までとろけそうで、思考がぐちゃぐちゃになって来て、考えている事とやってることがめちゃくちゃだ。
「凄くかわいいですよ、カバネ」
「あぁんっ…さっきから、呼びすて……は、ずかしい、よ…」
さっきからずっと気になってはいた。
名前を呼びすてにされるのなんて、きっと全然恥ずかしい事じゃないのだろうけど、ヤシンは…こ、ここここういう、え、えっちな時に、わざと呼び捨てにするから、なんだかすごく恥ずかしい。
「さっきの、下のお口を僕に見せてた姿の方が、よっぽど恥ずかしいですよ?でも、呼び捨てされるだけで恥ずかしがるカバネもかわいい!もっともっと、僕にそのかわいい姿を見せて」
頬を上気させ、かなり興奮気味のヤシンは、さらに腰を激しく動かして、奥深くの弱い所を突きまくった。
「アアァァーっ」
俺は大きく仰け反って、何度目かの絶頂に達して、また派手にぶちまけた。そして、ヤシンも俺の中に解き放って、そこからはヤシンのそれが溢れ出た。
「カバネ…今度はバックで突かせて。一旦抜きますから、今度はバックで入れられるように、僕に下の口を見せて?」
呼吸を乱して、熱い息を漏らしながらヤシンはそう言って、そこから自分のそれを引き抜いた。
「ひぃんッ…ヤシンの、いじ…わるぅ……俺に、恥ずかしいことばっかり、させて…」
俺はまたみっともなく、涙をぽろぽろと零しながら、それでもまだヤシンにして欲しくて、望み通りに四つん這いになり、腰を高く突き出して、そこをまた指で押し広げてヤシンに見せた。
「…ここを…ヤシンので……つ、突いて欲しい」
涙で滲む目でヤシンを見てみれば、ヤシンは鼻を摘んで1度上を向いた後、やはり荒々しく俺の腰を掴んで、そこにさっきよりも更に興奮させたそれを突き立て、俺の手首を掴んで体を大きく反らさせた。
「やっっ、ちょっ、らめっ…まって、あっ、あぁーっ」
体を大きく反らされて、さっきよりも更に深い所を、激しく突かれて、俺は目の前がチカチカしてきた。そしてすぐに体を震わせて絶頂してしまった。
「カバネ…カバネっ」
珍しく、何度も何度も俺の名を呼んで、ヤシンはそこを突きながら、果てたばかりの俺のそれを掴んで、激しく扱き始めた。
「ヤシン、らめぇっっ…そ、んなしちゃ、ヤダァ…出したばかりなの、にぃ…ああぁっ、アアァァんっ」
こんなに興奮しているヤシンは初めてかもしれない。この前の媚薬を使われて気絶するまでされた時も、どこか冷静に、終始いつもの意地の悪い笑みを見せていたのに。
今はこんなにも熱い息を吐いて、まるで獣のように俺を貪っている。
だからなのか、媚薬も使われていないのに、俺はまるで媚薬を使われたように、敏感に反応して、貪欲にヤシンを欲してしまう。
「アっ…」
ヤシンのが、俺の中で熱く大きく脈打って、俺はビクンっと体を震わせた。ヤシンの手の中で俺のが吐き出すのとほぼ同時に、俺の中にヤシンのそれが解き放たれた。
俺の中はもうヤシンのそれでいっぱいなのに、ヤシンは全く抜いてくれる気配がない。それどころか、胸に手を滑らせて、硬く勃ち上がっている胸の先を摘み、グリグリと捻った。
「やっ、アァんっ…も、らめっ、そこ触んないで…」
「触んないで?触っての間違いでしょう?今日は、あまり乳首可愛がってあげてないですからね。カバネはココが1番敏感で、弱くていじめられるのが好きなのに…」
「ば、ばかっ、すすす好きじゃないっ…や、め…やぁぁんっ」
ヤシンは腰を動かしながら、胸の先を爪や指で弾いたり、押し潰したり、これでもかというほど刺激してきた。
「アッ…アン、アアァァん…も、俺の中、ヤシンでいっぱいだからぁ…抜いてぇ」
「嫌です。僕をあんなに興奮させるようなことをしておいて、これくらいじゃ足りませんっ」
「お、おおお前が、させたくせにぃっ…はァァんっ…あ、あ、ああっ、むりっ、むりむりっ、も、入んないっ、入んないからぁ」
俺の中でヤシンのそれが、より硬く大きくなり、熱を帯びてきた。
「…カバネ、そんなかわいい事言われたら、余計に止められません…」
耳元で熱っぽい声で囁かれて、直後に俺の中にまたヤシンのそれが溢れ、受け止め切れずに外にも溢れ出た。
「カバネ…ごめん、無理させてしまいました。でも…めちゃくちゃ気持ち良かったです」
体を離し、ヤシンはぐったりとする俺の髪を優しく撫でた。
「…俺も…凄く、気持ちよかった…」
髪を撫でるヤシンの手を握り、それだけ伝えると、俺は意識を失ってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!