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「ところでこの電車、さっきから全然停まりませんね?」
「当たり前だろ。これ、快速だぞ。三十分は停まらん」
「えっ⁉︎」
マ、マジかよ……。
泉さんの言う通り、電車が停まったのはそれから三十分後で。
「何か、色々とほんとにすみませんでした……」
停車した駅で、泉さんも俺に合わせてとりあえず一緒に降りてくれた。
「ったく。次に来る反対方向の電車は、三番ホームな」
三番ホームですね、分かりました。と答えるものの、泉さんも一緒についてくる。
「お前、そそっかしくホーム間違えて変な所まで行きそうで怖い」ということらしい。何から何まで本当に申し訳ない。
人で混んでるエレベーターをのぼり、今度は三番ホームへ下る階段を目指す。
その途中で。
「……あの、泉さん。良かったら、このまま一緒にどこか行きませんか?」
と提案してみる。
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