自分の気持ちが分かりません。

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「はあ……」 一臣と再会したり、告白されたり、泉さんから宣戦布告されたかと思いきや頭を下げられたり……。 昨日から色々なことが一気に起こりすぎて、思考回路が完全にキャパオーバー中。 営業室のパソコンで顧客の受注リストを打ち込みながら、盛大に溜め息を溢した。 「北瀬君、どうしたの? 溜め息なんて珍しい!」 そんな俺に、矢坂さんが声を掛けてくる。 矢坂さんは俺の隣の自分のデスクチェアに腰掛けると、コーヒー缶を開けてぐびっと飲み始め、ぷはーっと息を吐く。 「いや、何でもないです」 「そう? ていうか昨日はほんとにごめんね! しばらく住む所、何とかなりそう?」 そうだった。一臣と泉さんとのことで頭がいっぱいで危うく忘れるところだったけど、そもそも一臣と再会したのは、矢坂さんが俺の部屋を水浸しにしたのが原因だった。 「部屋が元通りになるまで、友人の家に泊まらせてもらうことになったんです。だから、住む所は大丈夫ですよ」 「そっか、良かった! あ、お詫びにコーヒーあげる! 飲みかけだけど!」 そう言って、矢坂さんは手に持っていたコーヒー缶を俺にくれた。飲みかけというか、もうほとんど中身入っていなかったけど。 「その間、俺に出来ることがあったら何でも言ってね! まあ、多分何も出来ないけど!」 そう言ってくれる矢坂さんに、ありがとうございますと答えた後ーー。 「……あの。昨日の件とは関係ないんですが、一つ質問してもいいですか?」 「なになに? 仕事のこと? それなら聞かれても分かんない」 「いえ、仕事のことじゃないです。その、矢坂さんって……ど、同性愛ってどう思いますか?」
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