自分の気持ちが分かりません。

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その後、風呂から上がり、部屋に戻るまでの廊下で一臣と擦れ違った。 「京ちゃん。お風呂から上がったところ?」 「あ、ああ。気持ち良かった」 「それは良かった」 意図せず二人きりになってしまった。泉さんが見たら、誤解させてしまうだろうか。 いや、話すくらいなら大丈夫だろう。俺と一臣は友達……だし。 一臣が俺を見る目は、相変わらず優しい。 何で?一臣は、泉さんと付き合うことにしたらずなのに。 「京ちゃん」 突然、一臣の指先が俺に近付く。 ――キスされる。 直感的にそう思った。 しかし、逃げるでも抵抗するでもなく、反射的にとは言え素直に目を瞑ってしまった自分がいた。 まるで、キスを待つかのように。 すると。 「髪。まだ濡れてるからしっかり乾かしてから寝なね。お休み」
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