好きだから、好きです。

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好きだから、好きです。

週末の金曜日。 今日は職場の飲み会があった為、日付が変わる前には何とか帰宅出来たものの、クタクタだ。 「ただいまー……」 一臣も泉さんももう寝ているかもしれないと思い、そっとドアを開け、静かに家に入る。 すると。 「お帰り、京ちゃん」 玄関先には一臣がいて、俺を出迎えてくれた。 「一臣。待っててくれたのか?」 「うん。ちょうど二階の部屋の窓から京ちゃんが帰ってくるのも見えたし。ーー本当、電話してくれれば車で迎えに行ったのに」 一臣は普段はお抱え運転手に車を出してもらっているが、自分の車も所有しており、勿論運転も出来る。 ただし、その車というのもこれまた日本じゃ殆ど見掛けないような高級外車な為、迎えに来てもらうには目立ち過ぎる。なので、自分のことは自分でやる、という約束以前の問題で迎えにきてもらうのは断っていた。 「京ちゃん、今日は会社の飲み会だったんだっけ? 飲み会ってことは酔ってる?」 「酔ってる訳ねーだろ。未成年だぞ俺は」 「はは、だよね」 まあ、一臣なんかは同じ未成年でも、ワイン片手に持ってれば相当画になりそうだなあ、なんて思ってしまったけど。
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