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季節の番外編♡ハロウィン・ハネムーン 10
夜中にふと目覚めると、もう辺りは真っ暗で、僕はKaiくんの逞しい腕の中にいた。
あ……もしかして僕、Kaiが風呂からあがるのを待てずに寝落ちしてしまったのか。あんなに張り切っていたのに申し訳ないことをしたな。
枕元のスタンドを灯すと、Kaiくんの寝顔が間近に見えたので、ほっとした。
こんな風に彼をゆっくり見つめるのはいつぶりだろうか。
二人のホテルを開業してから毎日仕事に追われて、疲労困憊だった。だから躰を重ねた後はお互い朝まで熟睡するのが常だった。
こんな真夜中に、熟睡する彼を見るのはとても貴重な機会だ。
僕のアイシテル人……
Kaiの寝顔は健やかで、思わずじっと見入ってしまった。
キリっとした凛々しい黒い眉毛、睫毛は結構長いね。顎はしっかりとしたラインで、若さをアピールしているようだ。本当に整った万人受けする顔の造りだと感心してしまう。
実家の母がよくメールで「Kaiくんの今日の写真を見せて」と言ってくる程、韓国の俳優といっても過言ではない美丈夫だよ、君って。
彼の寝息に耳を傾けていると、慣れない浴衣が着崩れて、胸元が浴衣の隙間から大きく見えていた。胸筋が呼吸の度に動く様子に、感嘆のため息を漏らしてしまう。
若く張りのある肌にふと触れたくなってしまった。
いつもは僕がKaiの大きな手によって触られる方だけど……今宵は僕の方から触れても? 僕からKaiを愛してもいいか。
そっと胸元に手を差し込んで、彼の胸の突起に触れてみた。いつもKaiが僕にしてくれるように手を這わせ……小さな粒をそっと指先で摘まんでみた。
Kaiはまだ健やかな寝息を立てている。逆に僕の方が危ない。躰の芯が疼きカッと躰が熱を帯びたのを感じた。
そのままもう少し浴衣の襟元を開き、彼の鎖骨から胸のラインをちろちろと舐めてみた。彼の逞しい胸筋は弾力があって心地いい。
美味しい。どうしよう。やめられなくなりそうだ。
「Kaiを感じさせたい」
いつしかそんな欲求が芽生えた。僕の中の男の本能が芽生えてしまう。といっても彼に挿れるとかそういうことではなくて、僕からの愛撫を受けて欲しくなった。
いつもKaiは僕をたっぷりと愛撫し濡らしてくれるが、僕だって彼にもっともっと気持ち良くなって欲しい。
さっきから指先で弄っていた胸の突起がキュッと硬くなったのを感じ、無性にそこを食べてみたくなった。Kaiが僕の胸を吸うように、僕も彼に吸いついてみた。
途端に甘い欲情がぶわっと駆け巡る。
まずいな。Kaiを気持ち良くさせるつもりだったのに、いつの間に僕の股間はギチギチに固くなり、蕾がKaiを欲しくて震えているようだ。
「あっどうしよう……Kaiが欲しくてたまらない。こんな気持ちになるなんて」
彼の股間に手を這わすと、もう立派に勃起していた。結局我慢できずに彼の肩を揺すり声をかけてしまった。
「Kai……起きて、早く僕を抱いてくれ」
すると、フッと彼の口元が綻んだ。
「え……あっ、まさか起きていた?」
「まぁね。積極的だな。今日は……でも、優也から求められるの最高だった。続き、このまましていいのか」
なんてことだ。あんな行動を全部見られていたと思うと急に恥ずかしくなり、布団から逃げようとすると身体を反転させられ、僕はあっという間にKaiの腹の下に敷かれていた。
「優也があんなことしてくれるなんて、最高だったよ」
「いつから起きて?」
「んーそうだな、優也がスタンドを付けた時からかな。何をするんだろうと見守っていたら大胆なことをするから嬉しかったよ」
「もう、恥ずかしいよ」
「恥ずかしがるなよ。もっと恥ずかしいことをするのだから」
そのまま大きく浴衣を着崩され、四つん這いにされ、浴衣を裾さから大きく捲られてしまった。
「あっ……やっ」
「これもやってみたかったこと。帯だけで留まった浴衣のまま、優也を抱くよ」
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