どうッスか?

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どうッスか?

ーーサンニア、軍港ーー 「かくれんぼだぁ?」    シェスは新型ファクターの調整を行っているキャニーとロクセルに声をかけていた。 「そうッス。シロハとセリハがしたいって言ってて。俺もやったことがない遊びなんでやってみたいんス」 「だからって何で俺たちなんだ? アウラーからシウラーに切り替えるから、色々と忙しいのは分かってんだろ」 「人数が多い方が楽しいってシロハが言ってたんスよ。これからキャニー姐さんとロクセルさんもあの二人と関わることが増えると思ったんで」  ロクセルは大きくため息を吐いたが、キャニーは「別に良いわよ?」と返していた。ロクセルは驚きを口にしたが、キャニーはあっけらかんと言った。 「あの子たちとはまだまともに話しても無かったからね。ラリアンクス代表からなるべく関わってくれーって言われたし。ラリアンクス代表の娘さんとかアンフェルさんも参加するのよね?」 「シロハとセリハには言ってるんで多分来ると思うッス。きっかけにもなると思うんでよかったら来てくれないッスか? 忙しいなら、まあ……」  少し残念そうに言うシェスにロクセルは「行かないとは言ってないだろ」と頭を掻きながらぶっきらぼうに返す。そしてロクセルは電子タブレットを手にして何かを確認し始めた。 「姐さん、参加するならバール艦長からの許可をもらわないといけないッスよ。あと、スケジュールとかも考えるとなると……」 「艦長なら許してくれそうだけど、スケジュールは変えられないわね。シェス君、いつかくれんぼはするの?」 「とりあえず明日って事にしてるッス。セリハはともかく、シロハは思い立ったらすぐにやる奴なんで。空いてるッスか?」  ロクセルは電子タブレットを操作し「一応、な」と答えた。  するとキャニーがロクセルが持っている電子タブレットを覗き込もうとする。瞬間、ロクセルは飛び上がるように後ずさる。 「もう、確認ぐらいさせてよ。私も空いてる?」 「じ、自分で確認してください! いくらなんでも姐さんの予定まで把握するのは!」 「え? 私、仕事(●●)の予定なら誰でも見れるようにしてるわよ?」  たじろいでいたロクセルは分かりやすくうなだれる。シェスとキャニーは疑問符を浮かべたが、ロクセルは静かに電子タブレットを操作して確認した。 「……空いてますね。明日なら空いてます」 「ならあとは艦長の許可だけね。それは私がしておくわ」 「あ、俺がしておくッスよ。ウローラ艦長にも来てくれるか確認するつもりでいたんで」  キャニーは「そう?」と確認した時に「おい牛! これどうなってんだ!?」とケルーの叫び声がこだました。 「うっさい、単細胞! 大声でそう呼ぶな!」  キャニーも叫んで返す。そして一つ咳払いをするとシェスに告げた。 「どうせなら単細胞とかも巻き込んで。艦長の命令ならスケジュールを無視できると思うから」  シェスは素直に「了解ッス」と返した。
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