恨み晴らさで

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恨み晴らさで

結婚も考えていた。 けれど、彼の態度は次第にそっけなくなっていった。 私は悩んだし、落ち込んだ。 一人じゃ抱えきれなくて、友達に相談もした。 早苗。 友達どころか、親友だと思っていた、あの女。 恋の相談にも、いっぱいのってもらった。 でも、結局は私の彼氏を狙っていたのだ。 私と彼との関係に生まれた歪みにつけ込んで、早苗は私の元から、彼を奪い去った。 もちろん、私は早苗に文句を言った。 頭に血がのぼって、暴言も吐いた。どうしても気持ちが抑えられなくなったのだ。 落ち着きなよ、なんて早苗は私に諭すようにいった。 高みから見下ろすかのような言い方だ。 「感情的になってるんだろうけどさ、さすがに今の状態だと話にならないから、ね。何言ってるかわからないよ。 そういうとこが苦手だって、あの人も言っていたしね」 彼女への憎しみで、頭がいっぱいになった。
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