いつも二人で

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若い頃、この峠道を 当時流行ったスポーツカーで 妻を助手席によく走った。 「もうどちらかがダメなときは  峠の先端から車で海へダイブ  して二人で死のう」 私はそう妻にプロポーズした。 だから昨夜、妻が 「私、もうこの家には帰れないのね」 呟いたとき、気持ちは決まった。 このプロポーズを 妻は思い出したのだと、 私と・・・同じ気持ちなのだと。 「よし!いこう!」 私が柵を開けると 「あなた、ほんとにいいの?」 妻は私を真っ直ぐに見た。 言うまでもない。 なんの異論があろうか・・・ 妻のいないひんやりとした家で 私が暮らせる道理はない。 再び車に二人で乗って 私達は二度目の ヴァージンロードへ向かった・・・。
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