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男は少し間をおいて大切な言葉を噛みしめるように言った。
「あなたを勇気付けることです」
「あなたなら世界を救える。あなたのおかげで明日はやってくる」
「あなたは火傷程度の汚点で美しさを失うような人じゃない。あなたの美しさは今日、遅れて駆けつけたヒーローとして世界の終わりを止めることで完成されるのです」
......なんて滅茶苦茶。
人ごみの中の人たちに感情はないと思ってたのにーー。
私は財布から5万円を出すと、机に置いた。
『おばちゃん、騒がしくしてごめんなさい。先払いしておくわ』
私はずっと被ってきたキャップを脱いで、立ち上がる。
『それと、戦勝会はこのお店でやるから準備しておいて』
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