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私はこの街で一番高いビルの屋上の上に立っていた。
傷ついた私は人ごみの中の1人でいたかった。何も責任を負わないでのうのうといきていたかった。
部活が早く終わったら録画したアニメを見て、ゲームをして、ゲラゲラと笑っていたかった。
でも、それじゃダメだっていうんでしょ。
家族や大切な人を置いてまで私を応援してくれる人がいる。それは人ごみの中の無責任な1人じゃなくて、立派な個人だ。
捨てきれなかったオモチャみたいなロッドを構える。馬鹿女神、この戦いが終わったらもっと私に相応しい変身アイテムを用意なさい。
「私はヴィーナス。誰よりも美しい」
ビルの端を蹴って大きな魔法の翼で飛び立つ。
明日世界が終わるとしても、私は私としてーー戦う!
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