宝くじで一等を当てた無職の人がスイーツ店を創業して商売を始める

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2.お客様が来ない スイーツ店マドカのオープン初日なのにお客様がぜんぜん来ない。 これはどういう事なの……。 せっかくここまで準備してきたのにお客様が来ないなんておかしいわ。 きっと何かの間違いよ。 従業員達も不安がっている。 このままだと非常にまずいわ。 どうにかして状況を変えないとね。 私はお店の外へ出ると呼び込みを始める。 「スイーツ店マドカ~営業しています~宜しくお願い致します~」 地道な努力は大切だわ。 こんなことで挫けるわけにはいかない。 私が不安になっていると従業員達にも影響を与えるわ。 元気な笑顔でいないとね。 それにしてもお客様が本当にぜんぜん来ないわ。 この辺りの周辺を探るしかないわ。 私はお店の周りを見回す。 「何これ……スイーツ店マドカのお店の近くにこんなにお店があるじゃないの」 私はここにお店を建てたのは間違いだと気づき始める。 しかし、ここでお店を建てた以上はここで頑張るしかない。 私は前もって印刷会社に頼んどいたチラシをお店の中に取りにいった。 そのチラシを従業員達に渡す。 「そのチラシを通行人に配って」 すると従業員達は 「はい、わかりました」 と言った。 これできっとなんとかなるわ。 私も私でできる事をしないとね。 「みんなごめんね、ちょっとお店から離れるわ」 従業員達は頷いた。 こんなのやってられないわ。 やっぱり、素人がお店を経営する事が間違いだったのよ。 私はお店から離れる。 後の事は従業員達に任せましょう。 私は何処か休める場所がないか、探す事にした。 「あれ? あそこに喫茶店があるわ、行きましょう」 私は喫茶店に行く事にしたのだった。 喫茶店の中へ入ると従業員が 「いらっしゃいませ~」 と言う。 私は従業員に案内されて席に着く事にした。 「喫茶店に来ると落ち着くわ」 私はくつろいでいる。 きっと今頃、従業員達はお客様が来ないからお暇してそうね。 スイーツ店マドカがオープン初日なのにお客様が来ないというは残念としか考えられない。 スイーツだってお金がかかっている。 しっかりと売れないと従業員達に給料も支払えない。 それに維持費もね。 本当に困っているわ。 スイーツ店というのが間違いだったのかな。 その時、私のスマホに着信があるけど、私はくつろいでいるので無視する事にした。 私が注文していたコーヒーがくる。 コーヒーを飲んでいるとまた私のスマホに着信があった。 一体誰なのよ、今はくつろいでいるのに……。 スマホの画面を見ることにした。 するとスイーツ店マドカからの着信だった。 何かあったのかな。 私は会計で会計を済ませると喫茶店から出ることにした。 私は急いでスイーツ店マドカに戻ると 「…………お客様でこんなに来ているのね…………」 私は自身の目を疑った。 これは幻だと……。 自らの頬をつねった。 「痛い、これは幻でも夢でもないわ」 私はスイーツ店マドカのお店の中へ入ると 「ただいま」 従業員は 「おかえりなさい、それより手伝って下さい」 「わ、わかったわ」 従業員達で頑張っているけど、お客様がぜんぜん減らない。 せっかくこんなにお客様が来ているのに待たせるわけにはいかない。 「お客様で後ろに並んでいる人はこちらにどうぞ」 するとお客様が私の元へ来た。 私はスイーツを箱に入れていく。 それの繰り返しをしている。 スイーツがどんどん売れていく。 この調子でいけば完売できるかもしれない。 私と従業員達は必死になって頑張っている。 しばらくするとお客様が居なくなった。 「みんなありがとうね、お疲れ様」 従業員達は疲れているようだ。 初日でこんなに売れるなんて私も想定外だった。 これも従業員達のおかげね。 「みんな本当にありがとうね」 と言いながら、私は従業員達にお辞儀をしてお礼を言った。 従業員達は 「はい」 素直でいいわ。 スイーツは残りどのくらいあるのか調べる事にした。 調べていると1つも残っていなかった。 いつの間に完売していたのね。 オープン初日で完売なんて幸先がいいわ。 営業時間が終わるのには少し早いけど、終わらせるしかないわ。 「従業員のみなさんは先に上がっていいわ、お疲れ様でした」 従業員達は 「はい、お先に失礼させていただきます、お疲れ様でした」 従業員達はロッカールームに行くと制服を着替えに行った。 全員着替えて出てくるとそれぞれが家に帰宅していく。 私もロッカールームに行って着替えて家に帰ろうかな。 ロッカールームに入るとした時、人の声がまだする。 私はそっと扉が開いているところから覗き見をすることにした。 覗いていると女性同士で口付けをしていた。 しかもどっちも下着姿だった。 これは良くないわ。 私はロッカールームに入ると 「何をしているの?」 従業員が 「ご、ごめんなさい、お店の中でこんな事をしてしまって」 「しちゃいけないとは言わないけど、どういう事なの? 教えて」 「私達実は前から面識があって両想いなんです」 「なるほどね、それで?」 「スイーツ店の人材募集を見て一緒に応募をしたんです」 「そういうことだったのね」 「はい」 「お互いに今も大好きなの?」 二人の従業員は頷く。 「まあ、恋愛もいいけど、しっかりと働いてくれるなら文句は言わないわ」 「はい、ありがとうございます」 「貴方達も早く帰りなさい」 二人の従業員は 「はい」 とお返事をした。 残っていた従業員は帰宅した。 お店には私一人しかいない。 なぜスイーツ店を始めたかというと憧れもあったけど、本当の理由は……。 本当の理由はそのうちに明かせられるだろう。 私は制服を着替えて家に帰宅する事にした。 明日もオープンして二日目か。 従業員達と一緒に頑張っていこうかしらね。
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