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私は憂と出会った頃は、こんなに しおらしくも、可愛げもなかった。
今、私を抱いた腕に私を閉じ込め 私だけを見て、見つめている。
私は憂と一緒にいる事で 少しずつ変わっていったと思う。
初めて会った印象は、勝手な大人で、自由気ままな奴だった。
でも、憂には優しいというより温もりがあったと思う。
誰にしも初めは不安と期待の隣り合わせで誰かと付き合う。
憂は大人、私の考える事が手に取るようにわかっていたのかもしれない。
今、私を抱きしめ 愛おしく髪を撫でて、キスをして、ぎゅっとする。
二年の月日に何度も抱きしめてキスを交わしたが、今日から私の恋がまたひとつ、階段を上がった。
大人への階段、女の子から女への階段、恋から愛への階段を上がった。
「 愛月 」
私の名前を呼ぶ声にも今は耳から甘い刺激を感じる。
大好きな彼に呼ばれる私の名前…
自分の名前が 特別に聞こえる。
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