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体が… 熱い……何かが私の中から込み上げる何か、キュウッと締め付けるこんな感覚に体が強張ろうとしている。
憂と出会ったあの日__
私の手を繋いで先へ先へと歩く憂にどこへ行くのかと内心 ブツブツと不満に思っていた。
大人のくせに、堂々と高校生を連れて歩くなんて… どうかしてる!しかもこの手… これじゃ父兄か恋人じゃん!
「 可愛い顔に眉間のシワはいらないんじゃない?愛月ちゃん 」
「 シワぁ!?ひどいっ シワなんかあるわけないでしょ、まだ出来る年じゃないもん! 」
「 強気だね 」
な、なんなのほんとにっ!ピチピチ女子高校生の手を握っといてシワだと~
ムカつくっ!
歩きながら ほとんどどうでもいい会話を交わしながら歩いていると、デパートに入って行く憂。
「 ねぇここデパだけど? 」
「 そうだけど? 」
なに、その腑抜けた返しは!
「 だからさ、何しに来たのかって聞いてるの!」
「 だからね、何かを買いたくて来たに決まってるの!」
また…
「 なんなのっ!」
「 なんなのっ!って、なんなのっ?」
笑ってる!腹が立つ、絶対バカにしてる…
私と憂は、つまらない言葉の掛け合いをしながらデパート内に入って行った。
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