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憂がどういうつもりで言ったのか、私はただ驚いてしまった。
そんなハッキリと、憂ちゃん… いいの、言っても?
「 アハハハハ! 先生 冗談キツいっすよ~ どう見ても彼女 俺らと同じくらいじゃん 」
あ… 私…… 彼女に見えない?
落ち込む私をギュッと抱きしめる憂は、生徒たちに言った。
「 どう見えても、この子は俺の原石であってまだ種だから 」
憂ちゃん…… 憂ちゃんはちゃんと私を思ってくれてるんだね。
憂は先生で、私は他校だけど生徒。
それは変わらない事実で、憂は、それを口にしないでちゃんと私を彼女だと、俺のだと言ってくれた。
隠さなくてはならない私たちの恋。
憂は、私以上に この恋を大切に思ってくれているとわかった。
「 大好き… 」
私は思わず呟いた。
「 え… 」
生徒は私の呟きに耳をたてる。
「 な? この子も俺が好きなんだよ、わかったか?ほら、お前らもちゃんとホストしなさい 」
「 ちぇ、つまんねぇの!」
生徒らはバラバラとホストに戻る中で、私は憂と保健室を出た。
なんか、楽しかったなぁ~
「 憂!」
え… 誰?
「 美南… 」
美南…さん?
「 あなたが憂の大事な可愛い人だったのね。シュシュごめんね、憂をよろしく頼みます 」
「 はい 」
美南は私に優しい笑みを見せながらそう言って、私に見えた美南の手にある指輪。
昔の恋はもう過ぎた過去、憂の隣にいる私は本物だと思えた。
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