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姫様の部屋を掃除した結果、出た袋はゴミが1袋、服が2袋、本が1袋、箱が1つだった。
それを部屋と廊下を何往復かしながら運び出す。
姫様はそんな僕を変わらずにこにこした目で見ていた。
全てを運び出すとバケツと雑巾をもって、僕は扉の前に立つ。
「では、失礼します」
「うん、またね」
ひらひらと手を振られて、ああよかった、もう怒ってないんだと思った。
ぺこりと一礼して部屋を出ようとすると
「あ、そういえば」
と呼び止められる。
「私の部屋の掃除担当だった人はね、最近辞めてしまったの。でも他の掃除人の人たちも忙しくて、なかなか頼めなくってね……気が付いたらこんなありさまだったってわけ」
だから、マルコスが来てくれてよかったわ。あ、でも恥ずかしいから私の部屋が散らかっていたのはみんなに内緒ね?
姫様は小首をかしげて可愛らしく言った。
その姿は本当に可愛くて僕も思わず笑顔になって
「もちろん」
とだけ言った。
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