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始まりは「昔々のその昔……
海で隔たれた2つの大陸があった。
1つは、火・土・水・風の神々が治める「神の地」。
もう1つは闇の神が支配する「魔の地」。
魔の地に住む人々は、闇の神を「魔王様」と崇め、闇の神はその人々に黒いコウモリのような翼と不思議な力を与えた。彼らは「魔の地に住む者」として「魔者」と呼ばれた。
魔者は勢力拡大のために神の地に降り立ち、神の地の人々を支配し始めた。
魔者が人々を苦しめ、神の地が荒廃していく中、4人の人間が立ち上がった。」
その後、なんやかんやの冒険があって、4人は神の地を治める神々の力をもって魔者を追い払い、神の地は再び草花あふれる美しい地へと蘇った、という話だ。
この大陸に4つの国ができたのもその時で、この大陸のために立ち上がった4人が、各国の初代王様にあたる。
遥か昔の英雄譚を本気にしていた者は、魔の地から一番遠くに位置する風の国の民にはほとんどいなかった。
躾のつもりで「悪い子は魔者に連れ去られるぞ」と大人たちがよく言っていたのを覚えている。
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