Find U Again

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頼尊はいつものように朧依を長めの鎖でベッドにつなぐとコンビニで買ってきたいくつものパンやおにぎり、大きな緑茶のペットボトルをそばに置いた。この量なら二泊三日の外泊、というところだろうか。ぼんやりとそれを見ていた朧依が珍しく口を開く。 「でかけ、るの?」 頼尊がわずかに目を見開く。 「ああ…。ダチと軽井沢に行ってくる。明後日には帰るから。」 「ん。いって、らっしゃい…。」 「……おう。ちゃんと飯食えよ。ここに飲み物も置いておくから忘れずに飲め。」 頼尊の大きなTシャツを一枚だけ身に着けた朧依から返事はない。ただ、気だるげにベッドに寝そべり、そっと目を閉じた。 頼尊は朧依の首や太ももに残る赤い吸い跡をしばらく眺めてから、部屋を出て、いつものように外から鍵をかけた。
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