働くということ

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今では、 遥香が居ないと、 寂しくてしょうが無い。 遥香はなんでも知って居て、 なんでも頼りになって、 僕を色んなところに連れ出してくれた。 僕は、 本当にそれが嬉しくて、 遥香の行くところに付いて回った。 でも、 今日は一人の日だ。 遥香はバイト。 何をしよう。 遥香のことを考えると、 下半身が疼いた・・・ こんな自分知らない。 いつもは、 面倒くさかった生理現象。 それが、 遥香を思うと、 自然とドキドキしてくる。 下半身が疼き始める。 僕は、 遥香が居ない時は、 自慰行為に没頭した。 僕にこんな気持ちがあったなんて・・・ いやらしい自分に、 嫌気が差した。 遥香は、 こんなことはしない。 自分でなんて・・・ 絶対にしない・・・ 僕はそう思い込み、 自己嫌悪に陥った。 「はぁ〜、疲れた〜〜〜。」 バイトから彼が帰ってきた。 「お疲れ様。」 僕は彼に冷たい飲み物を差し出す。 「ありがと、要。」 遥香はそれを受け取り、 グビッと飲み干す。 その喉仏の動きが艶めかしくて・・・ 僕はドキッとした。 ふいっと視線を逸らす。 「ば、バイト大変?」 「う〜ん・・・コンビニって結構重労働だよ。」 そうか・・・ そうなのか・・・ 僕に世間に出て、 働くということが出来るのだろうか。 そんな疑問も湧いてくる・・・
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