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入学式の始まりを待つ体育館の中は、知らない人でいっぱいだった。同じ中学の仲のよかった子は、みんな別の学校に行ったので、少しさみしい。
ぐるっと見渡すと、涼介が見えた。同じクラスの列に座っている。クラスまで一緒って。ため息をついたけど、やっぱりちょっとは心強い。
知ってる人が一人でもいたら、それが嫌いな人でも安心できる。
涼介は、もうすでに近くの男子二人と楽しそうに話していた。男子には愛想いいんだよね、あの子。
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