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「あー。ごめん。寝ぼけた」
涼介が頭をぽりぽりとかくと、ぽかんとしていたクラスは、一気に笑いの渦に包まれた。
あれ、今ので緊張がとけたかも。
呼吸が楽にできることに気がついた。涼介の方に注目が集まったからか、いつの間にか平常心に戻っている。もうみんなの視線は私に向いていなかった。
「涼介、何やってんだよ」
教室の扉から、爽にいちゃんがのぞきこんで笑った。
「えっ、涼介も会長と知り合い?」
「そういや苗字同じ、城屋じゃん」
「兄弟か。全然似ていないのに」
クラスの話題は、一気に涼介のことになった。
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