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日差しが強くなってきたころ。入学からしばらく経って、緊張気味だったクラスも、少し活気が出て来た。 奈央以外にも何人か友達もできて、私は楽しく高校生活を送っている。 涼介とはクラスで話すことはあまりないけど、涼介は涼介でうまくやってるみたい。 今日も、席が近い男の子と楽し気に話している。放課後にどこか遊びにでも行くんだろうか。 「ね、今日あたり買い物どう?」  奈央はあのときの、メイクを教えてくれるっていう約束を覚えてくれていた。 「うん!行きたい!」 私は元気よくうなずく。 メイク出来るようになって、爽にいちゃんに認めてもらえるような大人になるんだ。私は張り切っていた。
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