6人が本棚に入れています
本棚に追加
君が出発する日の朝、空港まで会いに行った。
「僕は惨めだ。こんなところまで来て…、君を追っかけて、情けない男と思うかもしれない。
でも、僕は…きっと君を見つける。どこにいたって、どんな人ごみの中だって、君を見つけてみせる。
だから…だから、別れない!」
君は泣いていた。
僕はぎゅっと抱きしめた。
人目を憚らずに。
地味な僕にとって、そんなことをするのは初めてだった。
あれから2ヶ月。
まだたったの2ヶ月だけだけど、すでに君が恋しいよ。
…そうだ、君に逢いに行こう。
ロンドンの街を歩く君を見つけたら…。
もしも見つけたら、一本路地に入ってキスをしよう。
そして、君との想い出を更新しよう。
君が僕を、僕が君を忘れないようにするために…。
最初のコメントを投稿しよう!