彼の本音

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「ダメだ、行きましょう先輩」 「は、はい…!」 恥ずかしさに耐えることしかできないでいると、ようやく御坂くんが手を離してくれた。 慌てて運動靴を履いた私は、御坂くんと一緒に家を後にする。 「御坂くんの家はここから遠い?」 「いや、十分くらいだと思います」 「そうなんだ」 「だから意外と近いです」 そう言って微笑む御坂くんから思わず顔を背けてしまう私。 先ほど頬に触れられてから、変に緊張している自分がいる。 「木原先輩?」 「バ、バ、バスケ!あまりできないと思うから、教えてくれると嬉しいです!」 「わかりました。厳しく教えたほうがいいですか?」 き、厳しくって…考えただけでもゾッとした私は首をブンブンと横に振った。
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