一歩前進

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「理玖は甘さ控えめのお菓子がいいかも。 いっそのことお弁当でも作ってあげたら?」 「そ、それはさすがに…」 まだ出会って間もない女にお弁当を作られても、気持ち悪いと思うかもしれない。 お菓子くらいがちょうどいいのである。 「えー、じゃあお菓子作ってあげてからお弁当?」 「そんなの迷惑かもしれないよ」 「理玖がそんなこと思うわけないでしょ。 あんな優男なんだから」 や、優男って…御坂くん、中学の頃はたくさん琴葉にいじられていたのかな。 御坂くんのことだ、苦笑いするだけで終わっていたのかもしれない。 「で、でも私はお菓子にします!」 「えー、つれないなぁ。 まぁ気が変わる前に作りなよ?」 「わ、わかってるよ」 日にちが空いてしまえば、どうしてお菓子を作ってきたんだと思われるかもしれない。 そのため今日か明日にでも作って渡そうと思った。
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