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「やあ。また善行を積んでるの?」
「やあ。君はまた僕を嫉妬させに来たの?」
ああ、何度見てもうっとりする僕の男。
背後のITたちをちらと見てそれでも涼し気に微笑む。
「君が嫉妬する価値もない男さ」
軽くハグして耳元に囁くと。
ふわりとローズオイルが香ってえも言われぬ幸福感が僕を包む。
「どうして連絡してこないの?」
人目がなければもっと深く首筋に鼻を埋めて
彼の香りを吸い込みたい。
「ええと……それは……」
僕の問いかけに完璧な紳士は
叱られた子供みたいに唇を歪める。
「つまりまだ思いつかないんだ……君が求める愛の形が」
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