episode255 愛を貪り食うもの

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「やあ。また善行を積んでるの?」 「やあ。君はまた僕を嫉妬させに来たの?」 ああ、何度見てもうっとりする僕の男。 背後のITたちをちらと見てそれでも涼し気に微笑む。 「君が嫉妬する価値もない男さ」 軽くハグして耳元に囁くと。 ふわりとローズオイルが香ってえも言われぬ幸福感が僕を包む。 「どうして連絡してこないの?」 人目がなければもっと深く首筋に鼻を埋めて 彼の香りを吸い込みたい。 「ええと……それは……」 僕の問いかけに完璧な紳士は 叱られた子供みたいに唇を歪める。 「つまりまだ思いつかないんだ……君が求める愛の形が」
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