第一章 美形な精神科医

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──その後も向こうから私に接してくるようなことは何もなく、普段と変わらない勤務だけが過ぎていった。 「…松原さん、先生って彼女いるんですか?」 興味本位で訊ねる真梨奈に、 「……知らないわね」 そう答えて、 「……でも先生はモテるから、特定の彼女なんて別に必要ないんじゃないかしら」 と、松原女史が話した。 「やっぱりそうなのかなー…先生、私と付き合ったりしてくれないかな…」 言う真梨奈に、 「先生は、女性の理想も高そうだからね…」 女史は笑って、彼女を軽くあしらった。
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