第二章 冷酷な悪魔

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「……昨夜、どれだけ欲しがったと思っているのです? 私を……」 「欲しがってなんか……」 「違うと言うんですか? あれほど、求めておきながら……」 顔が赤らんだのがわかって、俯く。 そんな私を黙って見下ろして、 「……あなたは、もう落ちるしかないのですよ……」 「ふっ…」と、短く吐息を漏らすと、 「……気づかせてあげますから、それもね……」 整然と美しいその顔に、微笑とも取れる妖艶な表情を貼り付けて見せた……。
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