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(2)
さて、異世界生活での2日目の朝4時。匠はぐっすりとベットで寝ています。すると、
「匠さんおはよー!朝だよ!起きてー!」
と、源さんのモーニングコールが入りましたが匠さんは、
「ううん!源さんまだ寝かしてもらってもいいですか?眠いから」
と匠さんは布団を思いっきり被ってまた眠ってしまいました。それを見た源さんは、
「いつまで寝てるの?今日から野菜作りの基礎を教えるからって言ってあるでしょ?さあ早く布団から出て!起きろー!」
と匠さんが寝ている布団を捲ってしまった為、驚いた匠さんは思わず飛び起きてしまいました。
「おはよう匠さん。よく眠れたかい?」
「源さんおはようございます。って、なんでそんなに朝起きるのが早いんですか?」
「だって今日から匠さんに畑(野菜作り)の基礎を教えてあげられるし、後、匠さんの師匠だし何だか楽しみでしょうがないんだよ!」
と、今日の源さんは何だかウキウキしている様子です。
「はいはい分かった。今着替えるから待ってて!」
と、源さんにそう言って匠はタンスから農作業服に着替え、寝ぼけ眼の顔と少しだけ撥ねてしまった髪の毛を直しに行きます。
「あぁ、よく眠れた。何だか久しぶりに眠れた様な気がする。今日から初めての農作業を源師匠に教えて貰えるから何だか嬉しい」
と、匠さんの方も何だかうきうきしている様子です。そして頭の毛の身だしなみを整え、顔を洗って源さんがいるリビングに戻ります。
「源さん顔を洗って来たよ」
「了解。じゃこれを渡す時が来たようだね?」
と、源さんの足元が光始め床から新品のタブレットが源さんの手元まで上がって来て源さんから、
「はい、匠さん。このタブレットを匠さんが履いているズボンの裏側にあるタブレットを収納する場所があるんだよ。探してみて」
「うーん何処にあるんだろう?あ、あった!源さんこれの事ですか?」
「うん、それそれ!そこにタブレットを入れるんだよ。俺が頭の中で質問を考えてタブレットに送信するんだ。そうすれば匠さんも少しずつ畑の事を覚えていけるよ」
「本当?」
「うん、本当だよ。初めは『第1の基礎:畑の耕し方』と『畑の畝の作り方、畝の盛り方』をやっていって、『第2の基礎:野菜苗の植え方』、『野菜の成長』、『野菜の間引き作業のやり方』、で、最後は『野菜の収穫』の事を教えてあげるからね」
「はい、分かりました」
「じゃ、早速畑に行ってみよう」
「了解。うわぁい楽しみだなぁ」
匠さんは大きくしたリヤカーに農作業道具一式を乗せてゴロゴロと源さんの後ろを付いて行きます。そして森の間を抜けると何もない畑が見えて来ました。
「さて着いたよ。ここがまだ何もないけれどこれから野菜を作って行くからね」
「はい!源師匠!ご指導よろしくおねがいします」
「了解〜!じゃ早速土を耕して行くから見ててね!」
と、源さんはサクッ、サクッと畑の土を耕して行きます。するとその時、匠さんのタブレットに源師匠からの質問が入りました。
『さて、匠さん初めての最初の質問をしていくよ。何故、畑(土の中)に空気を入れるのでしょうか?』
と、いう源師匠の質問に対し、匠さんは、
『畑(土の中)に空気を入れて耕すのは野菜の根の寝床になるんだと思います』
と、源師匠に返信すると、次の質問には、
『じゃ、何故、野菜の寝寝床になるのかな?』
という質問が入っていたので、匠さんは、
『それは今は種だけど、種から成長して段々と根も土に貼っていって野菜が育つ環境になるから』
と、言う答えを源師匠に返信すると、持っていた鍬を一旦止めて源さんの左手から出てる匠さんの質問回答をチェックして匠さんの方を見て『なるほど』と言う顔を匠さんの方を見て頷きます。
「うん、匠さんの答えはほぼ正解に近いかもしれないね。でもちょっとだけ惜しい所があるんだよね!」
「え?どこですか?」
「うーんと俺が最初の質問で『なぜ畑の土の中に空気を入れるのでしょうか?』という答えに対して、匠さんは『土の中に空気を入れるのは野菜の寝床になる』と、回答していたけどちょっとだけ修正し直すと、『土の中の空気(通気性)を良くして畑の土に栄養素が入ってくる事によって土が柔らかくなって野菜が育つ環境が生まれてくる』んだよ」
「あ、そういう事だったのか知らなかった。まだまだ農業の事に関して勉強不足だな俺」
と、匠さん源さん落ち込み気味にそう言うと、
「でも、匠さんいい線言っていると思うよ!」
と、言うと、匠さん
「本当ですか?源さん?」
「うん本当だよ!初めて異世界に来てまだ2日目なのに畑の知識を少しずつ確実に覚えようとしているよ。このまま順調に畑の事をどんどん覚えていってね!」
「はい」
と、源さんに元気をもらった所で左手のから出てる表示時計を見て、
「あ、いつの間にもう7時だね?家に一旦戻って朝ご飯を作らなくちゃ!匠さんも朝ご飯作るの手伝って!」
「了解。あ、源さんリヤカーどうしますか?」
「そのまま置いといて大丈夫だよ。盗まれたりしないから」
と匠さんに言って、匠さんと源さんは朝食を食べに一旦家に戻りながら源さん、頭の中で、
「さて、今日の朝ご飯は何を作ろうかな?その前に冷蔵庫の中には何が入ってたっけな?」
と、源さん、朝食のメニューを考えながら自宅に到着し、冷蔵庫の中身を確認すると冷蔵庫の中には
「ソーセージと味噌とちょっとの野菜とお米かぁ?うーんどうしようこれじゃ食材が少なすぎて朝ご飯が作れないな?どうしよう?困ったぞ?」
と、源さんが困っていると匠さんが、
「源さんどうしたんですか?」
「あぁ、食材が少なすぎて朝ご飯が作れなくて困ってたんだよ!」
と、匠さんにいうと2人で朝ご飯の事で悩んでいると電話が鳴ったので電話の受話器を取る源さん。
「はいもしもし、あ!夏希さんおはようございます。どうしたんですか?こんな朝早くから珍しいですね?」
と、電話の相手は海の海底亭の夏希さんからでした。
「匠さん源さんおはよう!今日海の近くで朝市をやっているんだけど来ない?私達も丁度今から朝市に行く予定なんだけど一緒に行こうかしらと思って誘ってみたけどどうかしら?朝市だから食材などが一杯売ってるよ!」
と、夏希さんの食材の事を聞いた途端源さんの目が光ります。そして、夏希さんに
「夏希さん丁度よかったです。今、朝ご飯を作ろうと冷蔵庫の中身を確認したら食材が少なすぎて匠さんと一緒に困っていた所なんですよ!」
と、夏希さんに話すと夏希さんは、
「 あら、丁度いいじゃないかしら?私達も夜の営業の食材の買い付けに行く所なんだけど一緒に朝市を見て回りながら朝ご飯を食べるかい?」
「あ、いいですね!夏希さんお店の前で待っててもらえませんか?」
「うんいいよ!お店の前で待ってるからさ慌てなくていいからゆっくりおいで〜!」
「はい、分かりました。失礼します」
と、夏希さんとの電話を終えて、源さん受話器を静かに元に戻すと、匠さんに、
「匠さん、一旦畑道具一式をリヤカーに乗せて持って来て頂戴!。朝市に向かうよ」
「 うん」
と、源さんの指示で急いで使っていた畑道具をリヤカーに戻し、一緒に道具を片付けて、今度は源さんが流星と雲母を連れて来ている間に匠さんが棚から荷物籠を出して、海青さんと夏希さんがお店の前で待っている朝市に向かいます。
そして30分後・・・
海青さんと夏希さんがお店の前で待っている朝市に到着し、海底亭の馬小屋に馬達を休ませてから匠さんと源さんの2人はいつもと同じ様なゆっくりとした速度で夏希さんと海青さんの元に辿り着きました。
「夏希さん海青さんおはようございます。お待てせしてすみません」
「 ううん大丈夫だよ。丁度2人が無事に間に合ったしね。さ、今から朝市に行くから今日は2人共思いっきり朝市を楽しんでね!」
「はい!」
と、源さんと匠さんの2人は夏希さん達に元気な返事をし、4人で朝市の会場へと足を運びます。そして朝市の会場に着いた4人は早速、
「さて?何処から周ろうかね?夏ちゃん?」
「そうね??先ず最初は海の幸の売っている場所に行って来ようかしらね?あんた?」
「うんそうしよう!」
と、海青さんと夏希さんの2人はラブラブです。そして4人は初めに先ず海の幸が売っている場所に見に行きます。すると夏希さん、
「ねぇ~?あなた?」
「うん?なんだい?夏ちゃん?」
「お店の夜のメニュー何がいいかしらね?」
「うーんそうだなぁ~?今、魚屋さんに向かって歩いているから、もしいい魚が入ってたら煮魚定食とお刺身定食でもいいかもしれないしね!」
と、夏希さんと海青さんは夜のメニューを考えている間に魚屋さんに到着し、
「あ、海青さんいらっしゃい」
と、魚屋さんのご主人に声を掛けられた海青さん。
「うーんとさ、今日夜の営業で魚の仕入れに来たんだけど今日いい魚入っているかい?」
「あぁ、生きのいい魚入っているよ。鯖や鱚なんかもあるよ!」
「じゃ、その2つを4時30(お店の開店時間前までには届けてもらいたいんだけどいいかな?後、追加で鮃と貝類も大量に欲しいんだけどいいかな?会計は納品に来た時に支払いでお願いします」
「分かりました。鯖と鱚をお買い上げと鮃と貝類の追加分で4時30までに海の海底亭様にお届けですね?。毎度」
「じゃ、こちらこそよろしくお願いしますね」
と、海青さん魚の買い付けが終わり、魚屋さんに時間指定納品を頼み、魚屋さんを後にします。
「じゃ、次は野菜を売っている場所に行こうか?確か源さん達も野菜買って行く予定なんだよね?」
「 うん。1ヶ月ぐらい冷蔵庫を一杯にしときたいんだよね。朝ご飯を作る時に困らない様にね」
と、歩きながら野菜を売っている場所に向かう途中に籠とバックなどを売っている場所を通りかかり、1つのバックに源さんの目が釘付けとなってしまい、
「あ、このバック今日いやずっと使えるかもしれない。野菜を収納出来たりするし、色んな荷物を入れる事も出来るから便利かもしれない」
と、源さん心の中ではこのバックを買いたいと既に思い始めていた時に、夏希さんが、
「あ、このバックいいんだよね!私も持ってるけど結構使いやすいし、バックが重くなってきても肩に負担がかからないし、本当助かっているよ。私は」
と、夏希さん、バックを買うか買わないか悩んでいる源さんの背中を軽く叩きながら助言をする夏希さん。すると源さん、
「このバックを下さい」
と、バックを売っている店員さんに声を掛けると、
「ありがとうございます。朝市なのでバックの値段を値引きさせてもらいますね」
と、バックの店員さんにバックの値引きしてもらいます。
「お買い上げありがとうございました。値札はいいかがしますか?」
「そうですね?すぐ使いたいので値札を外して貰っていいですか?」
「分かりました。今、値札を外しますね」
と、バックを売っていた店員さんはレジの横にあった鋏で値札を外して手渡します。
「ありがとうございました」
と、笑顔の店員さんのお店を後にし、買ったばかりのバックを肩に掛けてみて、源さん、
「あ、丁度いい感じだな。俺の肩にピッタリ合って全然肩が疲れないし、両手が使いやすくなったからバックを買ってよかったのかもしれないな」
と、源さんバックを買って喜ぶあまり、心の中ではなんだかもやもやしていています。そしてもやもやを思い出した源さんは、
「そう言えばまだ朝ご飯をまだ食べていなかった!どおりでお腹が減ったと思ったよ。そう言えば夏希さん海青さん朝ご飯食べませんか?俺と匠さんもお腹が減っちゃいましたよ!」
「うん、朝ご飯にしようかしらね?朝市の出店の外で朝ご飯を食べようとするかい2人供?」
「うん。いいですね。海も見える場所で食べたいですね?所で夏希さんと海青さん達は朝ご飯食べるんですか?」
「そうだねぇ~?じゃ、私達も源さん達と一緒に朝ご飯を頂こうかしらね?匠さんの慣れた生活の様子も聞きたいしね?」
と、4人で朝市の出店で朝ご飯を食べます。
「さて、何を頼もうかな?じゃ、俺と匠さんはサンドイッチセットを注文しようかな?」
「 じゃ、私達はパンケーキセットを注文しましょ?ねぇーあなたそれでいいかしら?」
と、それぞれの朝ご飯が決まり源さんと匠さん達はサンドイッチセットを、そして夏希さんと海青さん達はパンケーキセットを注文して出来上がるのを待っていると注文していた料理が4人で座っている席に運ばれて来ました。
「お待たせいたしました。サンドイッチセットをとパンケーキセットをお待ちしました。どうぞごゆっくり」
と、出店の店員さんが去った後、朝ご飯を食べ始めます。
「じゃ、朝ご飯を頂きましょうか?」
「うん、そうしましょ?頂きます」
と、朝市の出店で涼しい海風と海の音色を聞き楽しみながら朝ご飯を食べている源さんと匠さんと夏希さんと海青さん達です。すると、源さんが、
「やっぱり海風を感じながら朝ご飯を食べるのはいいもんですね!なんだか心が落ち着きますね〜!」
と、染み染みと夏希さん達にいう源さん。すると夏希さんも、
「確かにね!私達も長年海の町に暮らしているけど、
ゆっくりと海の音色を聞いた事はなかったわ!所で、匠さん?」
「はい?なんですか?夏希さん?」
「ウットオーシャンに慣れて来たかい?」
「はい!大分慣れて来ましたよ!今、源さんから畑の事を少しずつ教えてもらっている所ですよ!」
「へぇ〜!そうなんだ~すごいじゃないの!匠さんも頑張っているんだね!」
「はいそうですね!いつか源さんみたいに色んな野菜を作れればいいなと思っています」
「へぇ〜!もう匠さんにも夢が出来たんだね!頑張って!」
「はい、夏希さんありがとうございます」
と、夏希さんと匠さんの話が終わった所で、
「夏希さん、海青さん、ちょっとだけ俺は竹水筒を作る工房に行きたいんですけどいいですか?」
「あぁ、構わないけど、何か急な用事なの源さん?」
「そうですね。実はもうそろそろ本格的な時期に入ってしまう前に竹工房で俺と匠さんの水筒を頼んで作ってもらいたいので」
と、夏希さん達に言うと海青さんが、
「なるほどね!分かったよ!今日は朝市中だから店の前で出店していると思うから朝ご飯が食べ終わったら俺が竹水筒の工房に案内するよ」
「ありがとうございます海青さん。竹水筒の工房まで案内よろしくお願いします」
「おぅ、任せとけ!」
と、4人は竹工房で匠さんと源さんの水筒を作ってもらう為に食後の飲み物を飲んで、
「ふぅ〜!御馳走様でした。もうお腹一杯だよ~!とっても美味しかった!」
「じゃ、そろそろいこうか?」
「うんそうしよう!」
朝ご飯を食べ終えて、4人は一路竹水筒を製作している工房へ向かいます。
「でも、珍しいね!源さんが水筒を欲しがるなんてさ!」
と、海青さん源さんに尋ねると、源さん
「ほら、なんていうかな!うーんともしかしたら暑い時期が来ると困るからその為に作ってもらった方がいいのかなぁと思ったんだよね!」
「なるほどね!源さんも色々と考えているんだね?」
「うんそうなんだよね!それにまだ続きがあって大吾竹っていう竹から水筒を作っているみたいだから丈夫だし、水筒が長持ちするらしいよ!」
「へぇ〜!そうなんだ~!」
と、海青さんの質問に歩きながら答える源さん。そして竹水筒を作る工房に到着し、どんどんと賑わいを見せる朝市を背に1人の男の人が店の前で竹水筒を売っていて、竹工房の男の人が海青さんの姿を見て気が付きます。
「あれ?海青さんじゃねぇか!それと夏ちゃんもお久しぶりだな?元気にしてたか?」
「おぅ、あたりめぇよ!」
「海馬くんもお久しぶりね元気にしてたかしら?」
「 おぅ、元気でしたよ」
「そりゃぁよかった」
と、夏希さんの事も知っている様なので安心します。そして海馬さんに、
「あ、そうそう海馬さんに竹水筒を作ってもらいたい人がいるんだけど紹介していいかい?」
「 うんいいよ!どんな人達かな?俺に紹介してもらえると助かるよ」
「 うん分かった。じゃ、今から紹介するね」
と、海青さんの前に2人揃って海馬さんに紹介していきます。
「1人目の人は利島源さんと、もう一人目の男の人は只今畑見習い中の原口匠さんだよ!さ、今度は2人で自己紹介をしてもらうよ!」
と、今度は海青さんにあらかた自己紹介を言ってもらったので今度は2人で言う番です。
「海馬さん始めまして。俺の名前は利島源とそして私の名前は原口匠といいます。どうぞよろしくお願いいたします」
と、源さんと匠さんは声を揃えて元気に挨拶をすると海馬さん笑って、
「あははは、元気がいいねぇ~!おっとまだ自己紹介を言ってなかったね。あらためて源さんと匠さん始めまして、俺の名前は陣頭海馬といいます。この工房で大吾竹を使った水筒の職人をしています。以後お見知り置きよ」
と、海馬さんの自己紹介が済んで、源さんが竹水筒の事を話します。
「海馬さん実はお願いがあって来ました」
「あぁ、もしかして水筒の頼みかい?」
「うんそうです。俺と匠さんの水筒を作ってもらえませんか?」
「うんいいけどこんな場所でだとじゃまになってしまうから俺の工房の中で話をしようか?」
「はいそうですね!海馬さんお邪魔します」
と、4人で海馬さんの工房の中に入っていくと、海馬さん、
「さぁ、竹水筒を作る工房へようこそ!出来上がった作品をよく見てってくれよ!」
と、足を踏み入れた竹工房。そしてあまりにも綺麗な水筒が並べてあり、太陽の日の光にピカピカと輝いているので、2人共、
「わぁ、凄いですね?これ全部大吾竹で作った水筒ですか?海馬さん?」
「うんそうだよ!綺麗でしょ?」
「うん物凄く綺麗です。光に反応して輝いているから俺あまりにも感動しちゃいましたよ」
と、水筒が輝いている事に感動中の源さんと匠さんの2人に海馬さん笑って、
「この水筒の事を気に入ってくれて良かったよ!さて、竹水筒を作って欲しいんだったよね?」
「はい、そうでした。あまりにも大吾竹の水筒が綺麗だから見惚れてしまってました」
「だよね~!さて、本題に戻るけど、どんな水筒にしたいかい?」
「うーんそうですね!使いやすい水筒にしてもらってもいいですか?それと地面などに落としてしまっても壊れない(頑丈な)水筒でお願いします」
「はーい分かったよ!じゃ、今度は水筒の周りの色を決めてもらってもいいかな?」
「じゃ、俺の水筒は濃い蒼色で、私の水筒は薄めの水色でお願いします」
「了解。もう一度確認するね。源さんの水筒が濃い蒼色で匠さんの水筒が薄い水色ね。分かったよ。暫く水筒を作るのに時間がかかると思うけど楽しみに待っててね!」
「はーいじゃ、海馬さんお邪魔しました」
「うんまた来てね~!」
と、手を振って、見送る海馬さんの工房を後にし、通り道の青果店で野菜を買って、海底亭に預けていた馬達を連れて来て、
「夏希さん、海青さんありがとう。今日1日朝市の色んな場所を廻れてとっても楽しかったです」
「それは私達も楽しかったよ。また何か困っている事があったら電話頂戴ね!」
「はい分かりました」
と、買った野菜を荷台の中に入れて、馬に跨り家に帰ります。そして、夕食は素早く炊いたお米をおにぎりと味噌汁を飲んで明日の畑仕事に備えて寝始めます。
そして匠さんの2日目の夜が終わりました。
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