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ぱらぱら、と目の前の水槽に粒状の餌を零しながら今日の事を考えた。
嗚呼、今日はどうしようか。なんて中にいる“ソイツ”に語りかけながら。
“ソイツ”とは赤い和金だ。
ほんの少しオレンジがかった、長めの尾びれを持っている。
「いいなぁ、おまえは気楽そうで。」
小さな水槽の中、普通の和金に比べて少し大きめの“ソイツ”は
じっと私を見つめたまま ぷく と口から気泡を出した。
まるで体のサイズに合わない入れ物に不満を抱いているようだった。
止まない蝉の大合唱に思わず溜息が出る。
クーラーの設定温度をギリギリまで下げたこの部屋は涼しい、
どころか寒くてもおかしくない
、、、、、、、筈なのだが。
「あっっっつい 、、、!!」
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