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「…ほぉ。」
一言で言うなら「ダイヤモンド自然公園」ってところか。…ダサいな…。
…ネーミングはさておき。
「良いところだな。」
「ウー♪」
半透明の宝石で出来た城と、それを取り囲む城壁。こちらも勿論同じ石だ。
…まぁ城として作られた訳じゃ無いだろうから、何時ものウッドロックがちょっと壮麗で荘厳になっただけにも思えるのだが。
まぁ、良い景色だ。ガラスの城みたいでな?…まぁ、穴も何も空いてないので住めないのが難点だな。(住むなよ…。)
「そう言えばこの世界にも花はあったよな?」
何処かで見覚えがあるのだが…この星には植物らしいものは無いので造花の類いかも知れない。
「ハナ…ハナ…」
「…いや、良い。それは今度だ。今日は森に行こう。」
リスと言えば森だ。(多分)
「モリ…?」
…ぁー、やっぱ無いのか。…植物も無いんじゃどう説明するか…。
「こう…一面の緑でだな…。」
「ウーー♪」
うん?分かった…訳無いか。
「ウ!♪」
リスが僕の手を引っ張る。今度は何処へ連れて行かれるのだろうか…♪
…どうやら次の目的地は反対側なのか、一度PXRON地区に戻って来た。…やっぱ土色って感じでダサいよなぁ…。さっきのとこみたいにきらきらしてりゃ良いのに。
「…。」
…何かあの女のこと思い出していらついて来た。
皇「あ、王子。リズ♪こんにちは~☆」
…げ。きらきらって言うかぴかぴかした男女が来やがった。
「何だお前、暇なのか?」
「いや、ちょっと商店街の皆さんに新商品の提案でもと…♪」
「何やってんだ戦乙女が。」
「ソレ、ナニ…?」
「あ、これ?“おにぎり”って言う食べ物なんだけど…♪」
皇がバスケットからおにぎりを取り出す。
「オニギリ…?」
「て言うかここ米あんの?…海苔も。」
「ぅうん?自前♪この星でも米作り、一応出来るとは思うんだよね…多分!♪」
「…。」
こいつは植物の魔法が得意で、人に食べさせることも出来るらしい。そんな馬鹿な…と思うがこいつは馬鹿だからな!出来ても不思議じゃない…。
…で、自分の魔法を使って異世界に農業を伝えるべく活動を始めたと…何やってんだこいつ。
「んー、王子とリズはこれから何処か行くの?」
「モリ!♪」
「森?へ~♪面白そう!」
「お前は来るな。」
「え~?…漏れなくこのおにぎりも付いて来るよ?♪」
「ウ~♪」
「…おにぎりだけ寄越して帰りやがれ。」
「酷い…。」
「…まぁ良いや。荷物係な。」
「え!?本当!?」
「さっさと付いて来い。」
「うん!♪」
…犬かこいつは。
「ココ!♪」
「…え?ここ森…?」
「…成程。」
一面の緑だな…。…地面が。
皇「…へ~、緑の土か…赤土みたいなものかな?」
「…森って言うか芝生かな。」
呆気に取られた所為か…一先ず腰を下ろすことにする。
「あ、落ち着くよね~♪」
「だったらお前はそのまま寝てろ。」
「…ふふ♪天気も良いしここでご飯にしよっか♪」
「ウ~♪♪」
「だから何処に天気があるんだよ。」
…いや、これが能天気ってやつか…。…まぁ良い。…今日も良い天気だ♪紫の空が実に晴れ晴れとしている…
「ふぅ…。」
土の上に寝転がる。…生前じゃ絶対にしなかったな。今も昔も、着ている服は汚れにくいんだがね。
「っ…ふー…」
何か良い匂いがすんな。花…じゃあ無いな。草っぽい…がまぁどちらも無いので土の匂いだろう。
この星の土だからか?それとも土ってのはこう言う匂いがするもんなのか。…まぁ良いや。その内分かるだろう。
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