17人が本棚に入れています
本棚に追加
『忘れない』
自分がどうなってもいい位、好きになったのは初めてだったし、告白したのも初めて…
会えた時は嬉しかったし、楽しかったし…初めて感じる安心感…
ずっと続けばいい…続くと思っていたのに、もうすぐ一ヶ月になる時…お店の女の子と、一ヶ月記念に何あげよう♪なんてはしゃいでた時…
店には来なかった彼が来ました…
初めて見る険しい顔…
言われたのは、もう会わない。別れよう。でした…
理由は…名刺を見せられて、この上の関係の娘と結婚するから…
今でいう、反社…そんなのはどうでも良かった…
この場での話、いきなり言われた事に納得がいかなくて拒否…
翌日、改めて話を聞く事になり、納得せざるを得ない状態に…
『遊びじゃない、真剣だから別れる。結婚は、昔から決まっていた事、家同士の為の結婚だから、お互いに愛情なんか無い。その内今の仕事を辞めて、そっちの仕事をする様になる』
店での険しい顔じゃなく、申し訳ない気持ちがわかる表情で話してくれました…
どんなに嫌だと言っても、『無理!帰れ!』
と言う彼…
納得するしかありませんでした…
泣きながら部屋に戻ると、『無事に帰ったか?』と、彼から電話…
最後にあの場所で会いたいと伝えると、反対したけど了承してくれた彼…
強引に誘われた神田の駅前…数日後の午前中に会ってくれました…
時間が無いと言う彼…チェーン店の寿司屋で食事をして、あの場所でネクタイピンをプレゼントして別れました…
遠回りをして帰る途中、彼からの電話…いわれの無い事で怒鳴られて終わり…
もう誰とも付き合わないと決めて手紙を書き、別れ話をしたお店に手紙を渡して貰う様にお願いして、ずっと彼を引きずっていました…
別れてから二ヶ月経った11月…
彼から、『俺、やっぱりお前じゃないとダメなんだよ…絶対離婚するからやり直してくれ』
好きな気持ちは変わらないけど、離婚するまでは奥さんのいる彼…
形だけの結婚で、奥さんにも相手がいるとの事…
すぐには返事出来なかったけど、よりを戻しました…
あの時と全く同じ気持ちにはなれなかったけど、好きな気持ちは変わらないし、一緒にいる時は嬉しかった…
でも、あの感覚は無くなったし、楽しいが無くなった…
29才の4月まで続けてたけど、まだ返済の終わらない借金…金銭的な限界で、別れを決意…
今の旦那とも出会っていて、楽しいをくれる旦那にひかれ始めてました…
最後に会った時…聞いた事の答えが、私の欲しい言葉だったらまだ別れてなかったけど…
私…『前に言ってくれた、待ってろってまだ有効なの?』
彼…『待ってて欲しいけど、いつになるかわからないし、他に好きな相手が出来たら、そっちにいった方がお前は幸せになれるからそっちにいった方がいい…』
私は、あの時と同じ
『絶対別れるから待ってろ』
この言葉が欲しかったのに、彼は私に任せた…
この言葉が聞けたなら、まだ別れなかったけど、別れを確実に。そのまま会わずに私から連絡もしていなかった2週間後…彼からの電話で、会わずに終わりました…
好きだけど、このまま一緒にいたらダメになる…
好きなのに、彼との先が望めない…
彼にとっての一番は、私じゃない…
これが理由で、私からの別れ…しかも会わずにさよなら…
嫌いになって別れたなら、忘れられたかもしれないのに、あの夏が忘れられない…
あの人ごみで抱いた初めての感覚は、あなただけです…
あの夏があったから、今の幸せがあります…
みっちゃん…出逢ってくれてありがとう…
愛する気持ちを教えてくれてありがとう…
みっちゃんが、現在(いま)幸せである事を祈ってます…
完
最初のコメントを投稿しよう!