永亮と僕とサッカーと

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 残念だね、と言い残し、男は海から離れた。  背後から、その気配も消えた。 「はぁ、はぁ。……はぁッ」  電車が海の降りる駅についても、身体が言うことを聞かなかった。  ぐったりとドアにもたれて、荒い息を吐いていた。 (ダメ……、完全に欲情しちゃった……)  駅を乗り過ごしたついでに、海は永亮の家を訪ねた。  この身体の火照りを鎮めることができるのは、彼だけだ。  今日こそ、エッチしてもらおう。  そして、痴漢のことを相談するんだ。  そう考えながら、植え込みの陰で永亮を待った。 「永亮!」  彼の姿はまだ遠いのに、海は思わず声を上げていた。
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