永亮と僕とサッカーと

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 できない。  永亮はサッカー部で、毎日遅くまで部活に励んでいるのだ。  帰宅部の海と、一緒に帰ることはできない。 「できないんなら、口出ししないでよね」 「むぅ……」  黙ってしまった永亮を置いて、海はさっさと鞄を持った。 「じゃね。バイバイ」  後も見ずに、教室を出た。  永亮のバカ。  付き合い始めてもう2ヶ月なのに、まだキスしかしないなんて!  その不満をも晴らすかのように、海は毎日女の子に化けて痴漢退治をしていた。
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