りんご

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りんご

ひあたりに転がっているりんごに憧れていた りんごの持つ幸福も喪失も知っているのは 私だけだと思っていた 本当に りんごに憧れていた りんごが欲しくて仕方がなかった でも あなたに会って いつのまにかりんごのことは どうでもよくなっていた あれほど焦がれていたりんごなのに むしろ あなたには りんごのことなど知らないまま 私がりんごに憧れていたいたことも知らないまま ひあたりで ただ笑っていて欲しい そう思った 9610866b-cadd-464a-af39-5168b8d028f1
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