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今日から貴方もメイド様っ!
『でも、こんな可愛い場所でメイドの服装は気になったりしないんですか?』
帰る途中に男性からあげかけられた言葉に気を止める茜。出口に向かう足が男性の前に歩き出す。
「あんな可愛い服が着れるんですか?」
男性に対して興味津々に質問を投げかけた。
一度でいいから着てみたいというオタクの乙女心が湧き上がる。
「はい」
目を輝かせている茜に対して即答で応えた男性。誘うかのような質問に、何の迷いもない答え方には違和感を覚える。
メイド服を着れるの許可を何故、この男性に許可したのか。気が掛かりではあったが、きっとお店のオプションに入っているのだろうと茜は甘い考えを持つ。
記念としてメイド服が着れるとは楽しみだなぁと口角が上がった茜。
男性に言われるまま、衣装室へと誘導をされてしまいメイド服を手渡された。衣装室の中で手渡されたメイド服を順序良く着替える茜。
意外と簡単に着付けられたみたいだ。メイド服ってこんなものかと思えた。
衣装室の縦長ガラスで衣装と着ている茜を見ながら微笑む。
「もうお着替えになさいましたか?」
衣装室の前で丁寧語を喋る男性に対して、メイド服を身に纏う茜は返事をする。右手でカーテンをシャーっと開く音を立てた。そのまま軽快な足取りで衣装室から降りた。
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