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「カイさんっ‼︎ 」
むぎゅうと後ろから柔らかい感触。白い腕が俺を強く抱きしめる。アオイだ。
「ごめんなさいっ……わたしが守るって言ったのに、何もできなくって……」
えぐえぐと涙だらけの顔を俺に擦り付ける。余りの力の強さ。体が折れそうだ。
「アオイすまん。離れてくれ。痛い」
「ご、ごめんなさいっ‼︎ でも無事でよかったですっ。あぁ、さっきはありがとうございました。助けてくださって……」
「むにゃ……どしたのアオイ……⁉︎ 」
あ、ノアも起きた。てことはまさか。
「カイーっ‼︎ 」
さらに重いやつが飛びついてくる。俺は呆気なく潰された。
「あぁぁカイさん! ノアさん駄目ですよっ、カイさんが死んじゃいますっ」
「だって……今度こそ駄目かと思ったよぉ……」
心配してくれてありがとうな。降りてくれるともっと嬉しいんだけど。
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