推理小説案内人 ―偶然のクローズドサークルガイド―

問題篇２・事件発生まで

　夕食までの間は自由時間になりました。

　社長さんとキラキラさんは相変わらず居間でわがまま合戦、メイドさんは夕食の支度、かつらさんとメガネさんは客室へ。手袋さんは別荘内を見て回りました。

　今は夏の終わりくらいですが、冬は雪が降るらしく、物置の中には雪かきの道具がありました。あとは掃除機のように頻繁に使う物やのこぎりなどの工具も少し。

　客室にはベッド、小さなテーブルと二脚の一人用のソファなど。テレビにクローゼットやバスルームまでついています。ホテルみたいです。

　ところで僕、思うんですけど、もうちょっと女の子がいたほうがいいんじゃないでしょうか。

　物語的にもそっちのほうがいいと思いますし、時代的なやつもありますし。

　たとえばですけど、年齢も僕と同じくらいで十代半ばあたりとか、身長は平均よりやや低いくらいが好みです。

　いっそ人間じゃなくて僕と同じようなのとか、そんなのが、とてもいいと思います。

　そんな女の子がほしいです。募集中です。

　言いたいことは以上です。なので夕食の場面に行きましょう、さっさと。