episode.8 恋セヨ乙女たち

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「情報交流会」と言う名だけの女子会を終え、私たちはカフェを出た。 空は黒く淀んで、まるで今の現状を現しているかのようだった。 結局、タイミングを逃して、湊くんが誰とも付き合わない理由を聞きそびれてしまった。 もしかして、絵の女性と何か関係があるのかな。 すると突然、目の前に制服姿の下津くんが現れた。 「あれ、珍しい組み合わせで何してるのー? 」 私たちは揃って立ち止まる。 前の書店から出て来た彼が、こちらに向かって歩いて来た。 「小雪と比茉里ちゃんって、仲良かったんだ? 」 目を丸くする彼に、比茉里ちゃんは無反応だった。 茫然としていると言うか、少し様子が変だ。 明智さんは彼女の肩をグイッと抱くと、屈託(くったく)のない笑顔を見せた。 「うちら、今日から戦友なんだよなー 」 「へぇ、戦友? 」 不思議そうに首を傾げる下津くん。 何か言いたげな顔をして、私に視線を送ってくるけど、私は分からない振りをして夜空を見上げる。 「下津くんが女の子を呼び捨てするなんて、初めて見た 」 比茉里ちゃんが、目を放心させて呟いた。 相当ショックだったのか、唇が少し引きつっているようだ。 一瞬フリーズしたように、彼は目を白黒させながら彼女たちに目を向けた。
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