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兎に角まあ、かなり自由気まま日々を過ごしたから恨まれてても不思議ではない。
だからその罰が今当たっていると言うのだろうか……?
「いや、ねーよ」
自問自答に即答する。
うっかりと過去を思い出してしまったが、それとこれとは別だ、仮に過去の行いのせいならそれならその時に来い。今来るな、空気を読め。
「まじ意味わかんねぇの俺だけ??」
狭くはない室内、目の前のパソコン横にはファイルや書類が積まれている。
同じ部屋にある他の机には誰も座って居ないのに、自分は虚しく机に向かう。
実際向かっているのは、パソコンだけど。
「生徒会って会長一人だったのか、そうだよな俺有能だし一人でも大丈夫だよなー」
はっはっはっ、と思わず笑う。
が、一人の室内で虚しく響くそれに猛烈にイラっときた。
「んな訳ねーだろ!馬鹿か!いくら有能でも限度があるわ!!」
うっかり笑いが人を幸せにするなんて嘘だと証明してしまったじゃないかと、文句を言いながらもキーボードを打つ手は止めない。
「普通に罰当たるなら甘んじて受けるけどな俺も、だがあいつら一切関係ねぇだろ。あいつら自身に俺なんかしたか??してねぇだろ。だったらなんであいつらの怠慢でこんな迷惑かけられなきゃいけねぇんだよ」
そうなのだ。
ここは生徒会室で、己は会長である、信楽果織。
本来なら同じ生徒会役員が、仕事をしている筈がここニ週間以上その姿を見ては居ない。
正しくは姿自体は見ている、それはもう元気に楽しくやっている姿を。
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