十.
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十.
「……ま、おう……さん」 驚いた私は、そう名前をつぶやく。 眞王さんは、厳しい表情のまま、助手席の私側のほうへ回るとドアをあけた。 「柚菜、出て」 「……え」 呼び捨てにされて、思わず目をぱちくりする。
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