十.

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 紫王さんもシートベルトを外してすぐに表に出る。 「おい、眞王、何を――」 「こっち向いて」 「は、はい?」  鞄はまだ車の中なのに、眞王さんに頬をつかまれたと思ったら目の前に彼の顔があった。  ぽかん、としている間に、唇に感触をのこして彼の顔が遠ざかる。 「……眞王さん、あの……」 「はぁ……まさか本当にこうなってたとは」
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