四.

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 そうやって、思わずため息をつきそうなほど、重たくなりかけた空気を入れ替えるように、リビングに紫王さんの声が廊下から聞こえてくる。 「話中にすまないね、入っていいかな」 「父上、どうぞ」 「いいですよ」  眞王さんと私の返事を聞いて、紫王さんがふすまをあけて入ってくる。  何か冊子のようなものを手に、私の方へと近づいてきた。
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