五.

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「紅季!! 紅季どこだオラ!!!」  私がそう叫ぶと、名前を呼ばれた紅季さんがすっ飛んできた。 「姐さんお呼びですか!」  スリッパもはかず靴下でドタドタと走って。 「眞王さんの前にある料理、紅季にあげる」 「えっ、いいんすか! あれ超高い素材使ってるやつっすよ!」 「いいよ。私、もう帰るから。もったいないから食べといて」 「……了解っす!」  紅季さんもいい人だ。空気を読んで、深いところまでつっこんでこない。
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