六.

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「……眞王だって、そうだよ」 「だったら、ここにいるのも、そうなはずじゃないですか」 「うん。だから、柚菜」 「!」  紫王さんが、私の名前を呼び捨てにした。  誰からも呼び捨てにされたことがない、私の名前。 「眞王に似てるだろ? 俺を眞王だと思って。指輪も、外してきてるから」  だから結婚指輪をしてないんだ。
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