七.
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指輪はそこにない。机の方にも、私の目にうつる場所のどこにも。 「もちろん、紫王だと思いたいならそれでもいいよ。これは不倫じゃない。義理の親子になるんだから、愛し合ったっておかしくない」 そうだろう? そう聞かれて、私はうなずいてしまった。 私と、紫王さんの秘密の時間はここからはじまった。
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