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「こんな方法で、私のトリックを見破るとは」
村長はがくりと膝を落とした。
探偵の推理と言うものは論理的なもののはずだが、ここまで物理的で科学的で機械的な方法で、トリックから凶器に至るまで解明してしまう探偵がいたのは、予想外の出来ごとだった。
「がっかりしんさんな村長さん。これで池の水も綺麗になって、鯉も棲みやすい環境になるじゃろう。村役場にもひとこと言うちょくよ。ここに遺体と凶器を捨てないで下さいの看板たてとけってね」
本市は村長の肩をポンと叩いた。
「夏休みの自由研究の手伝いが、夏休みの殺人事件の調査になってしまったね。栞ちゃんにはそれをレポートさせるの?」
クレーンから降りて、和美が本市の前にやって来た。
「カッパの研究でも良かったんじゃが、カッパはおらんけ、鯉の解体ショーを見学させるよ。自由研究が終わったらビールでも飲むか」
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