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病院の1階にコンビニ的な小さなお店がある。
お菓子や色んなものがあるけれど、私は1度も言ったことがない。
合計金額がお店の店員さんの口で言われるからだ。
耳が聞こえない私にとってそれはいちばん無理なこと。
見た目から見れば私なんてどこも異常のない普通の人間だ。
誰も耳が聞こえないなんてこと分かるはずがないのだ。
でも小さなお店には私の好きなスイーツが限定販売されている。退院するまでに食べれればいいのだけど、たまに無性に食べたくなる。
確か、小さなガトーショコラだったきがする。
甘い甘いものもあれば、甘さ控えめなものもある。
どんな味がするのかはお楽しみってことにしてるけど、食べたい。
でもわざわざ親に言う必要も無いから私がとる選択肢は『我慢』と言う言葉だけ。
私に「いつか」なんて言葉ないけれど、もし、もし声が出たのなら__自分の好きなものを好きなだけ食べて。
幸せな時間をひたすら満喫したい、そう思ったんだ。
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